MOTTOラフロをご覧のみなさま、はじめまして、Web版初登場のTAKA増井こと増井貴光です。
本業は、カメラマンですが何故かやたらと原稿も書いています。
ハーレーの雑誌でコラムなどを書くことが多いのですが何故か思いつきで始めたバイクのニュース、アジフライの連載が自分で言うのもなんですが大ヒット。
ほぼ毎週アップし続けて現在200回くらい続いています。
東北の宮城から九州の長崎、海外もアメリカで数件食べてきています。
ということで、このコラムもアメリカの話からさせてもらおうかと思います。
「ボンネビル」をご存知でしょうか?
バイクに興味ある人なら、まず思い浮かぶのはトライアンフの車名でしょうか。
人によっては映画「世界最速のインディアン」の舞台になったボンネビルでしょ?なんて人もいるかと思います。
僕は毎年、このボンネビルで開催されるランドスピードレースを撮影に行っています。
ランドスピードってなんやねん?と言う人がほとんどかと思いますが、要は長い直線を使って最高速を競うレースです。
ボンネビルの正式名称は、ボンネビル・ソルトフラッツ。120平方キロメートルにも及ぶ塩の平原です。
この塩平原、高低差が全くなく最長で15キロほどの直線コースが作られるため100年ほど前からランドスピードレースや計測が行われています。
トライアンフ・ボンネビルもこの場所でトライアンフが最高速記録を樹立したことを記念して付けられた車名なのです。
そしてハーレーに乗りアメリカ旅が始まった…
前置きがやたらと長くなりましたが、ここからが僕の話です。
毎年8月後半に開催されるボンネビルモーターサイクルスピードトライアルズというレースに行っていたのですが今年は、8月前半に開催されるボンネビルスピードウイークにも行くこととなり8月まるまる1ヶ月アメリカに滞在するということになってしまいました。
ただレースとレースの間が2週間ほど何も予定が無いのです。
どうしようかなぁと思っていたらレースを見にきたアリゾナ在住の友人からハーレーを貸してくれると嬉しいオファーをいただきました。
レースが終わってユタ州のボンネビルからカリフォルニアに戻りレースに出た車両のシッピングなどを手伝ってから、友人の住むアリゾナに移動しました。
ここでハーレーのロードキングを借りて、さてどこに行こうかと思ったところでルイジアナ州に住む別の友人からアメリカに来てるなら遊びに来てよ、とメッセージが入ります。
アメリカは、いろいろな場所を旅していますが一番好きな街は、ルイジアナ州のニューオリンズです。
街のいろいろな場所から音楽が聞こえてきて熱気があり、街も古き良きアメリカという雰囲気で最高に素敵なのです。
目的地も決まってウキウキしながら「今から向かうね〜」なんて軽く返事をしましたが片道約2500キロほど距離があるのです!
アメリカ的大自然の洗礼を受けながら目指すはルイジアナ!
本来なら極力フリーウエイを使わずに走りたいところですが、この距離だと使わざるえません。
往路は、一気にフリーウエイを走って復路は、ハイウエイ(一般国道)でのんびり帰ってこようということにしました。
ここで本題の装備の話。
アメリカを走る時のヘルメットは、フルフェイスかシールド付きのジェット、ジャケットは、革ジャンが僕的なアメリカ旅の標準装備です。
今回は、日本を出発した時点でバイクを借りるか未定だったのと航空会社の預け入れ荷物の制限があったことで、シールド無しのジェットヘル、革ジャンは重いからファブリックのジャケットということでラフロのエアスルーソフトシェルストレッチパーカーを持っていくことにしました。
アリゾナを出発したのは、午前中ですがすでに35℃ほどの暑さです。8月の日中から夕方にかけては40℃を越えるのが普通です。
持ってきたのが革ジャンだったら着てられません。
しかしエアスルーソフトシェルストレットパーカーは、生地自体の適度な通気性とフロントジッパーのVベントや二の腕、背中側のベンチレーションで日中でも快適です。日本だと湿度が高いので不快かもしれませんが極端に湿度の低いアリゾナでは日差しも防いでくれるのでTシャツだけで走るよりもかなり快適に走れます。
アリゾナを抜けてニューメキシコを300マイルほど走ってテキサス州が近くなってきたところで前方に黒い雲が湧いてきました。
地平線まで見えるような場所ですから、すぐ近くではありませんが不穏な先行きです。
フリーウエイが少し南に向きを変えたので避けられるかと思ったところで、いきなりの突風。しかもダストストームです。
ロードキングには、ウインドスクリーンが付いていますが横からの砂嵐にはなすすべもありません。
ダストストームを抜けてホッとしたところにいきなりの雨。雷付きのサンダーストームです。
あっという間に全身びしょ濡れ。しかもあまりの雨でほとんどまわりが見えません。
さすがにヤバいと路肩に逃げたいのですが後方からでかいトレーラーが迫っているので簡単にはスピードを落とせません。
シェードをずらして視界を確保したのですが、その瞬間目に激痛が走ります。続けて顔のあちこちにも衝撃が。
なんと大粒の雹まで降ってきたのです。
身の危険を感じて後続車とのタイミングを測りながら減速して路肩に停車します。
しかし雨を避けられる屋根があるわけでもありません。
走るか雲をやり過ごすかしばらく考えますが、雲は進行方向に流れれているので雲より先に行こうと走り出しました。
雹は、2、3分で止み雨も10分ほどで止みました。
ジャケットもパンツもびしょ濡れ、下着までびっしょりです。
とりあえず雨雲から安全圏内まで離れてガスステーションに入ります。
すでに晴れていて日差しが痛いくらいです。
ガスを入れてコーヒーを購入して一休み。気を取り直して走り出します。
テキサスに入った頃には、エアスルーソフトシェルストレッチパーカーは乾いて快適なジャケットに戻りました。
天気が急変することが珍しく無いアメリカ旅には最適なジャケットです。
涼しさで言ったらメッシュジャケットには敵いませんが極端に状況が変わることもあるのでエアスルーソフトシェルストレッチパーカーのが正解では無いでしょうか。
その後も晴れて暑かったのが急な雨に降られたりと飽きないシュチュエーションの中、2日半ほどで1600マイルを走り切りルイジアナの友人と無事に会えました。
あまり考えないで走っていたのですが後で計算したら1600マイルって2500キロあるのです。
2日目は、1000キロ以上走っていたことが発覚(笑)
僕の距離感もおかしいとは思いますが、エアスルーソフトシェルストレッチパーカーを着てたことで疲れ具合がかなり違ったようです。
ルイジアナには3日滞在して、オクラホマまで北上し仲間の店でアジフライ(笑)
その後、route66を走ってアリゾナに戻ってきました。
結局、10日間の走行距離は3600マイル(約5600㎞強)でした。
アメリカ旅の後編は、また何かの機会に書きたいと思います。
バイク以外でも着られるバイクウエアを見直した?
ニューオリンズへの旅の後に行ったボンネビルモーターサイクルスピードトライアルズでも、プロテクターを外したエアスルーソフトシェルストレッチパーカーを持って行ったのですが、朝方の寒い時など着ていました。
写真のようにプロテクター類は内側から簡単に取り外しできます。
いかにもバイク用、と言うジャケットより使い勝手が良くてアメリカに行く前よりお気に入りになりました。
(日本ではXR250に合わせて使ってます↓ )
そういえば、ガスステーションに立ち寄った時に出会った若いライダーから、「そのジャケット、どこで買ったの?」と訊かれて「日本だよ」と答えると「アメリカでは手に入らないのか…」とガッカリされました。
このRR7254ていうジャケット、どうやらアメリカでも通用するデザインと機能性のようですねww
今回のアメリカ1カ月旅で、これまでは革ジャン一択派だったのですが、この機能性と軽さ、そして場所を選ばない気軽さにはちょっと感激しました。食わず嫌いはいけませんね。
今後またMOTTOラフロには、WEB版、冊子版にも登場していきますので引き続きよろしくお願いしま~す♪